欠点の対義語は美点ではないのだろうか。

 なにげなく本を開いたら、「欠点を長所に変えよ」とでかでかと書かれていた。とっさになるほどと感心して自分の欠点を思い浮かべてみた。
 顔はたいしたことないが、そもそも人間は顔じゃないと思っている。
 知性もたいしたことないが、そもそも人間は知性よりも真心だと思っている。
 勤勉さからはほど遠いが、やるときはやる方だと思っている。
 努力は嫌いだが、好きなことには労を厭わないたちだ。
 持続力はないが瞬発力はある。
 いまはダメな大人だが、以前手相をみてもらったとき、いずれすごい人間になるといわれた。
 そういえば眉毛がつながっている。自分の欠点といえば、やはりこれではないだろうか。眉毛つながっててもなんらお得なことないし。
 というわけで、明日から眉毛がつながっていることは私の長所である。そこらの断絶した眉毛とは違う、一本筋の通った眉毛だと思って欲しい。